経営

創業者と承継者

久々の投稿です。

先日ある勉強会で非常に興味深い(ある意味納得できる)話がありました。

創業者と事業承継者の意識の違い

事業承継者が、これからの会社の運営や現経営者との微妙な距離感等悩みを話ししていた時、意見を求められた創業者が「会社を経営する覚悟はあるのか? 例えて言えば経営がうまくいかなかったら借金まみれになって一族郎党路頭に迷って死ぬかもしれないという意識をもって会社経営をする覚悟はあるのか?」との問いを投げかけました。

ここで、先ほどの悩みを話していた事業承継者とは別の事業承継者が「自分にはそのような覚悟はない。ただ、先代やそれ以前から脈々と受け継がれてきた財産を引き継ぎ、借金は返済し、資産を守り発展させていく使命感は誰にも負けずにある」と発言しました。

ここで興味深かったのは、創業者はすべて自分がゼロから作り上げていくため、自分が作り上げていったものが無くなってしまうことも想定でき、その時の心構えというか心の準備も比較的イメージしやすいのに対して、事業承継者はすでに一定の事業基盤があることが前提になっているので、それらが無くなってしまうということを想像するのが難しい、という意識の違いです。

これはそれぞれの立場を経験したことのあるものにしかわからない感覚でしょう。

もしかするとお互い無いものねだりかもしれません。

つまり創業者は、事業承継者をすでに事業基盤があるということで羨ましく思うかもしれませんし、事業承継者は、受け継ぐ事業基盤に対して感じるプレッシャーからゼロから自分の自由(ぜんぜん自由ではないと思いますが)にすべてを作り上げていくことが出来る創業者を羨ましく感じるかもしれません。

特に創業から3年以内に廃業する確率は70%以上と言われている現代で、事業を引き継ぐということはその会社が少なくとも10年、20年あるいはもっと長い社歴があることでしょう。

そのような会社を引き継ぐというプレッシャーは実際に経験したものにしかわからないものがあると思います。

当然創業者には、何もないところからすべてを作り上げていかなければならない、例えようのない苦労が24時間365日離れることなく付きまとっている、という事業承継者にはわからない大きなプレッシャーを経験されていることと思います。

経営者に共通して言えること

ただ、どの方にも共通して言えることは、どんな立場であろうと経営に対して真摯に向き合い、日々研鑽し努力されているということです。

議論の中全てでこのような真剣さがひしひしと感じられ、襟を正す思いで聞き入っていました。

なお、この勉強会の皆さんはお互い強い信頼関係で繋がっておられるため、あえて強い言葉遣いで話をされていましたが、その中には相手をおもんばかり、自分の思いをどう言えば相手に理解してもらえるのか、を常に念頭に置きながら話をされているというところがひしひしと伝わる、温かく熱のある勉強会であったことを、申し添えておきます。

私自身様々な経営者の方とお話しする時や、新ビジネス承継塾でお話をする時にこのような意識の違いも自分の中で意識しながら話をすると、より向き合えるかなと思います。

本当に有意義な時間でした。

意外だが納得?

そうそうこの勉強会で事業承継者が、例えば同じ1億円であれば、借金1億円を引き継いで返済することと、現金1億円(返済不要)を自由に使って将来継続して利益を生む仕組みを作れと言われること、を比較すれば借金の返済の方がはるかに楽だとも言われていました。

あわせて

このたびこのようなセミナーを企画しました。

頑張って作成した経営計画を従業員が理解してくれないとか、経営計画の達成に従業員が真剣になってくれないというようなお悩みはございませんか?

そんなお悩みをお持ちの経営者(経営幹部)の方に朗報です!

このセミナーでは、経営者と従業員が経営目標を共有し、経営目標の達成に協働して邁進できる!

そんな方策をお伝えします。

ぜひご参加ください。

社員のほんとのやる気、引き出せていますか?

 

 

社員のやる気を引き出すセミナーを開催いたします。

 

【セミナー概要】
経営目標を社員の方々へ浸透させるのは難しいと思っていませんか?
このように思われる状況はよくあるケースなのですが、
これには明確な原因があります。
そして、このような状況を解決させる方策も存在するのです。
解決させる方策は、とてもシンプルです。
実は、経営目標や事業計画を立てる際、
みなさまが当たり前のようになさってることが
「よくある失敗」のパターンであることが圧倒的に多いのです。
みなさまが当たり前のようになさってることが、実は、
社員のモチベーションをなくし、
社員のやる気が自然に下がっていく流れ
を作ってしまってるのです。
今回のセミナーでは、このような状況を解決させる方策をお伝えし
・誰もが納得できる事業計画を策定することができる
・経営目標の達成に社員がやる気を出せるようになる
・社員をその気にさせる経営目標の立て方、伝え方がわかる
・金融機関に対する経営目標の説明が、より迫力のあるものになる
・社員全員が同じ方向を向いて会社運営に携われるようになる
・より効率的な会社運営が可能になる といった結果を得ることができます。

詳しくはこちらをご覧ください。

社員のほんとのやる気、引き出せていますか?

会社に利益が残せる値引きの仕方~セミナーの詳細が決まりました

取引先からの突然の値引きの要望に困ったことはありませんか?

今回だけ…

いつものことだから…

応えないと次がないかも…

このご時世だから…

こんなことばかり…

…など。

ですが、このような思いや考えは不要です。

今回、ご案内する講座では、

会社にとって有益な値引き

ができる対処法、経営判断をお伝えします。

 

以前お伝えしていたセミナーの募集ページが完成しました。

詳細はこちらをご覧ください。

その値引き、会社に有益ですか? 会社に利益が残せる値引きの仕方

その値引き!受けても利益が残せますか? セミナーのお知らせです。

事業をしていると取引先から値引きを要請されることがありますよね。

 

 

あなたはこのような値引きの要請があった時何を基準に判断しますか?

そして瞬時に判断できますか?

 

値引きの要請は単発の取引か、将来も続く販売単価の値引きか?

数量や売上金額の大きさ?

値引きを要請してきた相手との今までのお付き合いの度合い?

資金化までの期間の長さ?

 

確かにどれも大事ですね。

 

でも、もっと大事な基準はありませんか?

 

どんなデータを頭に入れておけば、値引きを受けてもまだ会社に利益が残せるか?

 

簡単にわかる方法をお教えします。

(ただいま募集ページ制作中です。先に手帳に予定を入れておいてください。)

 

日時

3月1日 (木)18:00~19:30

3月2日 (金)18:00~19:30

3月3日 (土)15:00~16:30、18:00~19:30

3月9日 (金)18:00~19:30

3月10日(土)15:00~16:30、18:00~19:30

内容はいずれも同じです。

ご都合のいい日にお越しください。

 

場所:クレディ長堀橋ビル9階

大阪市中央区島之内1-19-3

地下鉄堺筋線、長堀鶴見緑地線長堀橋駅4番出口徒歩2分

 

参加費:5,000円(早期申込割引あり)(詳細は後ほどお伝えします)

変動損益計算書を経営に生かす方法

こんにちは、前回のブログで損益分岐点売上高についてお伝えしました。

損益分岐点売上高とは

まず前回の復習をしましょう。

 

損益分岐点売上高とは、限界利益と固定費が等しくなる売上高のことでしたね。

そして限界利益や固定費を把握するためには、経費(売上原価、販売費および一般管理費と営業外損益)を変動費と固定費に分類するところから始めました。

 

次に、限界利益は売上高-変動費で確認できます。

限界利益率は限界利益÷売上高ですので、限界利益と固定費が等しいということは、

限界利益=損益分岐点売上高×限界利益率=固定費、ということになります。

従って損益分岐点売上高は固定費÷限界利益率ということになります。

 

変動損益計算書を経営に活用する

では経営判断にこの考え方をどう生かせばいいのでしょうか。

 

いくつかのケースに分けて考えていきましょう。

事業計画の策定

目標売上高からのアプローチ

まず事業計画を策定する場面ですが、よくされているのはまず売上高の目標を決めてその後必要経費を算出して差額としての利益を計算する方法ではないでしょうか。

 

個人的にはこの考え方(アプローチ)は決して諸手を挙げて推奨するものではないのですが、どうしてもこの発想から脱却できない方もおられると思います。

でも大丈夫です。このアプローチでも変動損益計算書の考え方はとても役に立ちます。

 

このケースの場合まず売上高(目標。具体的な内訳まであるかどうかは不明)があります。

既にこの会社(事業)の限界利益率や固定費額はわかっているのですから見込み利益額の推定計算は簡単ですね。

つまり、(目標)売上高×限界利益率=限界利益

経常利益=限界利益-固定費

となります。

目標売上高を増減させて経常利益の推移を確認することも容易です。

目標利益額からのアプローチ

次に目標利益がある場合の事業計画の立て方です。

個人的にはこちらのアプローチで事業計画を策定するべきだと思っています。

 

この場合はまず目標利益額(これは事業を維持するための最低限の金額であったり、大きく飛躍するために必要な金額であったりします)が設定されます。

限界利益率や固定費がわかっているのは同じなので

目標限界利益=目標経常利益+固定費

目標売上高=目標限界利益÷限界利益率

となり目標売上高が計算されます。

 

ここで皆さんは「ちょっと待った!」と思われることでしょう。

目標売上額を達成するには?

そうですね。ここで導かれた目標売上高が会社(事業)として到達可能な程度かどうかわかりませんよね。もしかすると今の売上高の倍以上の売上高が必要になるかもしれません。今の会社(事業)が大きく成長する段階で売上高を倍にすることも十分可能であるようなケースは別として普通は売上高を倍にすることは非常に困難(ほとんど不可能)だと思います。

 

では、目標利益をあきらめて利益水準を引き下げなければならないのでしょうか。

ちょっと待ってください。

 

これからがマネジメント力が試されるところです。

もう一度変動損益計算書をよく読み込みましょう。

 

例えば固定費は不変でしょうか?削減の余地はないのでしょうか?

 

ただし、いくら固定費削減といっても人件費を安易にカットすることは避けるべきです。

なぜなら、誰だって安易に給料をカットされると頑張ろうというモチベーションは上がりませんよね。

逆に他の部分は限界ぎりぎりまで削減しても給料は出来るだけカットしないという姿勢を従業員に示せば、従業員の頑張りも大きなものになるかもしれません。

人は会社(事業)にとって大事な財産です。

出来るだけ大切にしましょう。

 

次に変動費率も不変でしょうか?例えば仕入単価を少しでも引き下げる余地はないのでしょうか?

売上高を倍にすることは出来なくてもどの程度まででしたら引き上げることができるのでしょうか?

 

この3つの命題をド真剣に検討し実践していけば、案外当初の目標経常利益に近づけるのではないでしょうか。

 

言い換えればすべての場面で(現実離れした気合いだけの努力ではなく)今よりもう少し背伸びをすることで、到達不可能と思われていた目標に近づくことができるということを(空想ではなく)具体的にかつ実感として理解できるようになります。

 

会社(事業)をより高めて発展させていくための道筋を、普段見慣れている損益計算書を見るより見極めやすいのが、変動損益計算書の利点の一つだと言えます。

経営判断への応用

変動損益計算書のもう一つの利点は、事業計画だけではなく様々な場面での経営判断の判断基準にも使えるということです。

例えば会社(事業)は小売業を営んでおり商品は1個5,000円で販売しています。これにかかわる変動費(仕入原価等)は2,000円です。また会社(事業)の固定費は1か月あたり200万円です。(数値は単純化しています)

今月は今までに商品が600個売れています。

今の状態を変動損益計算書を使って表すと以下のようになります。

 

売上高

3,000,000

@5,000×600個

変動費

1,200,000

@2,000×600個

限界利益

1,800,000

固定費

2,000,000

経常利益

△200,000

 

ここで今月の目標利益が400,000円であるとするとあといくら売ればいいのでしょうか?

目標利益達成にはいくら必要か?

目標売上が400,000円であれば必要な限界利益は固定費+経常利益なので2,000,000円+400,000円の2,400,000円となります。

必要限界利益がわかれば限界利益率は60%(3,000円(5,000-2,000)÷5,000円)ですので必要な売上高は2,400,000円÷60%で4,000,000円です。

従って答えは金額で言えばあと1,000,000円、個数で言えばあと200個(1,000,000÷5,000)売り上げればいいということになります。

 

これを変動損益計算書で表せば以下のようになります。

 

売上高

4,000,000

@5,000×800個

変動費

1,600,000

@2,000×800個

限界利益

2,400,000

固定費

2,000,000

経常利益

400,000

 

値引き販売に応じるのは得策か?

では今最初の例示の状態だとして、単価が3,000円だったら250個買うという注文があった場合どう考えればいいのでしょうか?

なお、単に仕入れを増やすだけなので固定費は変わりません。

(安売りはしないというポリシーに反するとか、値崩れを起こすかもしれないとかいうことはここでは考えません)

 

受注前と受注分とそれぞれの変動損益計算書は以下のようになりますね。

 

受注前

受注分

売上高

3,000,000

750,000

@3,000×250個

変動費

1,200,000

500,000

@2,000×250個

限界利益

1,800,000

250,000

固定費

2,000,000

経常利益

△200,000

250,000

 

合計

売上高

3,750,000

変動費

1,700,000

限界利益

2,050,000

固定費

2,000,000

経常利益

50,000

 

 

この場合は注文を受けることで経常利益が増加することになりますので、この注文は受けた方がいいと言えるでしょう。

 

今回は変動損益計算書を経営に生かす考え方についてお話ししました。

 

 

わからないことやご意見がありましたらお問い合わせページよりいつでもご連絡ください。

損益分岐点売上高をご存知ですか

こんにちは。

突然ですが損益分岐点売上高ってご存知ですか?

損益分岐点売上高とは?

言葉は聞いたことがあるという方はたくさんいらっしゃると思います。

損益分岐点売上高とは読んで字のごとく損益がトントン(売上高と総費用が同じ、すなわち利益が0)になる売上高をさす言葉です。

では、皆さんは自分の会社(事業)の損益分岐点売上高はいくらくらいかご存知でしょうか?

会社(事業)は生き物ですので完璧に損益がトントンになるというのは非現実的かと思いますが、おおよそ売上高がいくらであれば損益がほぼトントンになるかを把握されているでしょうか。

大体の勘でおおよそこのくらいかなと感じられている方や、経費が大体これくらいかかるのでそれをカバーするためには売上はこの程度必要と計算をされる方もおられることでしょう。

ここで大切なのは普段見慣れている損益計算書をいくら見つめても答えはなかなか出てこないということです。

確かに普段見慣れている損益計算書は結果として売上がいくらになりそれに対して経費がいくらかかったか、その結果として利益がいくらになったかを確認することはできますが、逆にいくら売上が上がれば経費はどの程度必要で利益はどうなるかということを確認することには使えません。

つまり私たちが普段見慣れている損益計算書はいわば会社(事業)の通知簿のようなもので、会社(事業)の営業活動等を1年間行ったその結果を外部の方々(例えば金融機関や株主等のいわゆるステークホルダー)に報告するための資料としての位置づけが大きいため、それをそのままこれからの会社経営のための分析資料として使うのには不向きなところがあるということです。

でもご安心ください。
普段見慣れている損益計算書をそのままこれからの会社経営のための分析資料として使うのには不向きだというだけで、使えないということではありません。

ではどうすればいいのでしょうか。

 

変動損益計算書?

答えを一言で言えば、普段見慣れている損益計算書を変動損益計算書に組み替えるということです。

変動損益計算書??
「聞いたことがない」「言葉は聞いたことはあるがその内容はよくわからない」という方のためにここで少し説明をします。

会社(事業)経営を行っていれば当然経費というものが発生します。その経費は大きく2つに分類することができます。
それは売上高の増減に比例して増減する費用か、売上高の増減に関係なくほぼ一定額発生する費用かの2つです。
売上高の増減に比例して増減する費用のことを変動費と言い、売上高の増減に関係なくほぼ一定額発生する費用のことを固定費と言います。

現実には売上高の増減に完璧に一致して増減する費用や売上高の増減に関係なく完全に一定額しか発生しない費用というのは少なく、売上高の増減におおよそ比例していると考えられる費用や、ある程度の増減はあるが売上高の増減にはあまり関係なくほぼ一定額発生する費用が大半だと思います。

これからの会社経営のための分析を行うわけですから、学術的に完璧を求める必要はなく大きな傾向がつかめればいいと考えます。

変動費と固定費

なので、ここでは変動費を「売上高の増減におおよそ比例して発生する費用」と、固定費を「売上高の増減にはあまり関係なくほぼ一定額発生する費用」と定義します。

ではまず普段見慣れている損益計算書から経費(売上原価、販売費および一般管理費と営業外損益)を別のところに抜き取ってその経費の性質を考えて変動費と固定費に分類してみましょう。

製造業の場合は売上原価の内容も細分して変動費と固定費に分類する必要があることと在庫の増減を含め、説明が少し複雑になるのでここでは商社(小売業)を前提にします。

変動費の典型的な例は何でしょうか?
それは商品売上原価と考えられます。売上原価は売上高に比例して発生します。(商品によって原価率が違うので売上高の増減に完璧に一致しない!という突っ込みは少し横に置いておいてください。)
なので、売上高の増減におおよそ比例して発生する費用(変動費)の典型的な例は売上原価です。

では固定費の典型的な例は何でしょうか?
それは給料等の人件費、地代家賃、減価償却費や支払利息が典型的な例と考えられます。確かに人件費は残業手当等で若干変動しますが昇給等がない限りそれほど大きく変動することはないと思います。支払家賃もしかりです。
なので、売上高の増減にはあまり関係なくほぼ一定額発生する費用(固定費)の典型的な例は人件費、地代家賃、減価償却費と支払利息です。

このようにして普段見慣れている損益計算書から抜き取った経費(売上原価、販売費および一般管理費と営業外損益)を、変動費と固定費にそれぞれ分類してください。

経費を変動費と固定費に分類して作成する変動損益計算書とは以下のようなものになります。

売上高      100
変動費       40
限界利益      60
(限界利益率)   (60%)
固定費       30
経常利益      30

ここでまた「限界利益」や「限界利益率」という新しい言葉が出てきましたが、変動損益計算書を見ればわかるように、「限界利益」とは売上高-変動費のことであり「限界利益率」とは限界利益÷売上高のことです。

もう一度損益分岐点売上高

では変動損益計算書から何が分かるのでしょうか。
限界利益率が分かりますから、売上高の金額から限界利益額が計算できます。(上の変動損益計算書では売上高が100、限界利益率が60%ですから限界利益は100×60%で60となります。)
一方で固定費は30発生しています。従って経常利益は60-30で30となります。

では売上高が120に増えたらどうでしょうか。

限界利益率は60%ですので限界利益は120×60%で72となります。
一方固定費は売上高に関係なく一定ですので30です。
したがって経常利益は72-30で42となります。

ではこの会社(事業)の損益分岐点売上高はいくらになるのでしょうか。

最初に言ったように損益分岐点売上高とは損益がトントンになる売上高です。
言い換えれば限界利益と固定費が等しくなる売上高ということです。
計算式で言えば次のようになります。
限界利益=損益分岐点売上高×限界利益率=固定費
なので、この会社(事業)の損益分岐点売上高は次の計算式で求められます。
損益分岐点売上高=固定費÷限界利益率

つまりこの会社(事業)の損益分岐点売上高は30÷60%で50となります。
検算してみましょう。
売上高が50であれば限界利益は50×60%で30、固定費は30なので経常利益は0ですね。計算は合っていました。

 

このように変動損益計算書を使えば損益分岐点売上高は容易に計算することができます。

では、どうやって経営分析や経営判断に変動損益計算書を使えばいいのでしょうか。

これについては次回のブログでお伝えします。